ヘブライの館2|総合案内所|休憩室 |
No.a3fhb412
作成 1998.1
※ ある関係者から提供された資料です。
興味深いことが書かれているので、ここに
載せておきます。参考までにどうぞ。
1985年
(左)ユダヤ人言語学者ヨセフ・アイデルバーグ
(右)彼の著書『大和民族はユダヤ人だった』
1916年にロシアで生まれ、イスラエルに移住。
その後、アメリカで理工学を学び、ヨーロッパで言語を修得。
イスラエル建国前は地下軍事組織「ハガナ」のメンバーであり、
建国後はイスラエル国防軍の陸軍少佐を務めた。現在は
イスラエルで歴史、言語、民俗学を研究している。
歴史に謎を持つ民族──日本人とユダヤ人。そこには不思議な共通点が数多く存在する。ユダヤ人言語学者ヨセフ・アイデルバーグ氏は、そうした歴史の謎にとりつかれ、14年の間、日本の言語・宗教・歴史を調べた。
彼は断言する──日本人の先祖はヘブライ人だと。
1984年12月に彼は『大和民族はユダヤ人だった』と題する本を出版し、話題を呼んだ。
※ 以下の対談は翌年(1985年)、彼が調査のために再び来日されたときに行われたものである。
ヨセフ・アイデルバーグ氏が京都の「護王神社」で、出仕
(見習い神官)として仕えていたときの姿(1972年)
■Q. アイデルバーグさんは、以前滞日されていたときは京都の「護王神社」で出仕(見習い神官)として仕えられ、古代ユダヤと神道の類似性を強く確認されたそうですが、今回は、どういうところを調査されたのですか?
■A.(アイデルバーグ) 東北を主に調査しました。民謡のなかにヘブライ語でしか解釈できないものをいくつか調べてきました。
■Q. 確かに、東北には日本語では意味の通じない「ナニヤドヤラ」の歌などがありますね。でも、日本語で意味が通じないということは、ヘブライ語が後世、日本に流入してきた証拠にはなっても、日本語がヘブライ語から発生したという理由にはならないと思いますが。
■A. 私は、実のところ14年の歳月をかけて、各地の言語を調べあげたのです。世界には、中米のマヤ人をはじめ、いくつも「失われたイスラエル10支族」の候補となる民族があります。しかし、日本語のようにヘブライ語起源の言葉を多数持つところはありませんでした。優に3000語を超えるのです。
ここで重要なことは、10支族がこの地に着いてから、2000年以上の時が流れたということです。その間、日本語は中国語や朝鮮語に影響を受け続けたのです。にもかかわらず私は、さらに500語のヘブライ起源の日本語を発見しました。そんなことは世界中、日本語ぐらいにしか存在しません。
■Q. アイデルバーグさんは、どのくらいの言語をお知りなのですか。
■A. ロシア語、フランス語、ドイツ語、ペルシア語、イーディッシュ語、アラビア語、ヘブライ語……日本語は話せませんが音読みと訓読みを区別することはできます。
■Q. 今、話されているのは英語ですね。
■A. ああ、そうですね。アメリカで理工学を学びましたから。
■Q. そうした言語上の広い知識と科学者としての思考がアイデルバーグさんのバックボーンになっているのですね。でも、日本語の中には、多数の中国語が入っています。むしろ、失われた10支族は中国にとどまり同化したのではないですか? そして、その地からこぼれ出た言語を日本人が使用しているとは考えられませんか?
■A. 実は、河南省の開封に小さなヘブライ人社会があったらしいのです。
言い伝えでは漢王朝の時代にその地に着いて、1850年くらいまで集まっていたらしいのです。当初、私の調査もそこまでで終わりそうだったのですが、実はバハラ地方に古い伝説が残っていたのです。それによれば、サマリア王国を追放された10支族は、東方へさまよい出てアジア大陸を渡り、中国のかなたの神秘な国に定着したというのです。だから私は、日本を調査し、そこに多数の古代ヘブライ語が残っていることを見つけたのです。
(左)中国の河南省の都市・開封の位置 (右)開封のユダヤ人家族
13世紀のころ、北京にやってきたマルコ・ポーロは『東方見聞録』の中で、
「中国東部の開封には大いに栄えているユダヤ人社会が存在していると聞いた」と
記している。この「開封(かいほう)」は中国で最も歴史が古い都市の一つであり、
850年前の北宋時代に首都になった(当時100万人の国際都市だった)。
開封の中国風シナゴーグ(ユダヤ教会堂)
※ この「開封のユダヤ人」に興味のある方はココをご覧下さい
アッシリア王国に滅ぼされたサマリアの古代ヘブライ人たちは、
シルクロードを東へ東へ突き進んでいったと推測されている
■Q. それは、いつごろのことだとお考えですか?
■A. 神武東征のころでしょう。10支族がサマリアを出て、しばらくして神武東征が開始されています。天皇の公式名スメラ・ミコトは古代ヘブライ語の一方言で「サマリアの陛下」を意味しますし、神武天皇の正式名“カム・ヤマト・イワレ・ビコ・スメラ・ミコト”は、「サマリアの皇帝、神のヘブライ民族の高尚な創設者」という意味になるのです。
■Q. しかし、バハラから日本までというと相当な距離ですよね。日本に着いたころには少数民族になっていたのじゃないでしょうか?
■A. たとえば13世紀にモンゴル民族が、ヨーロッパに移住した距離はもっと遠いですが、数は減っていません。それに海を渡る以上、かなりまとまった勢力のはずです。
■Q. ただ、当時日本には先住民がいたと思うのです。仮に10支族がまとまってきたとしても、特定の地域に定住し、次第に先住の日本人に吸収され、事実上、消滅していったのではないでしょうか?
■A. 『古事記』や『日本書紀』を見ると、先住民族のほうが追い払われているようです。それに、一般的には、日本人は移住民族と考えられていますし、やはり10支族が現在の日本人の直接の先祖になったと、私は考えます。重要な政治機構や神道なども古代ヘブライのものに一致しますしね。
■Q. つまり、アイデルバーグさんは、古代ヘブライ民族がそのまま日本人になったというお考えなのですね。
■A. そうです。もちろん現在のユダヤ人は混血していて、かつてのヘブライ人ではないですし、日本人も変わりました。でも今でも日本人の中にはユダヤ人のような顔つきの人がいますし、ヘブライ人の中にもモンゴロイドのような容貌の人がいます。
■Q. 古代ヘブライ人はどのような容貌をしていたのですか。
■A. 黒ずんだ肌、黒髪、そして黒い目をしていたと思われます。金髪の人種でも黒人でもなかったのは確かでしょう。
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■Q. 先ほど、古代日本の政治機構もヘブライ的だといわれましたね。
■A. “大化の改新”というのがありますが、古語では「タイクワ」と書かれているようですね。これは、ヘブライ語で「希望」を意味するのです。おそらく神道系の人々と仏教系の人々が争い、結果的に神道系の人々が勝って法律を決めたのだと思うのです。だから、この“タイクワの改新”の法律は、ほとんど聖書から取られています。
■Q. 一般には中国の影響だと言われていますが。
■A. いえ、身分を区別するために冠をかぶる制度を取り入れたほかには、中国的な要素はありません。残りすべては、その出所を『旧約聖書』で正確に確認できるのです。
■Q. 確か、ご本には身分を示す言葉もヘブライ語であると指摘されていますね。
■A. ええ、神武天皇が定めた“アガタヌシ”は(AGUDA-NASI)で「集団の長」を示し、“ミヤツコ”はヘブライ語で「代表者」の意となります。
■Q. うーん。確かに古代において並々ならぬ関係があったのは事実のようですね。でも、もし日本人がヘブライの民であるとすれば、『旧約聖書』のようなものがあるはずです。
■A. それが、『古事記』『日本書紀』なのです。
■Q. いえ、私の言いたいのは、かつて古代ヘブライ人がカナンの地で繰り広げた歴史書とでもいうべきものなのですが……。
■A. まさに、『古事記』『日本書紀』は形を変えた『旧約聖書』なのです。神武東征神話も約束の地カナンへ旅するヘブライ人の記述に符合します。両者とも、東方にある神の与えた地を目指すのです。
日本では、それを決めた地が日向・曽富里の高千穂峰であり、聖書ではホガーのサハラ高原のタハト山です。そして、ヤム・サフを越えて穴居族テダに会います。古代日本人は曽富で穴居族タダに会うのです。そして、古代日本人は、曽富里の東「葦原の国」へ着き、古代ヘブライ人はサハラの東「カナン」に着くのです。「カナン」とは、「CNNE-NAA」の合成語と考えられ「葦原」を意味します。
■Q. 神武以後の天皇の歴史についてはいかがですか?
■A. 崇神天皇はダビデ王、垂仁天皇はソロモン王に似ています。仲夏天皇はサウル王でしょう。それぞれ同様の事件が記録されており、ピックアップできます。
■Q. とすると、大和の地というのが、必ずしも日本列島を意味しなくなるのではないですか?
■A. おそらく日本列島に着く以前の歴史に関係してくるでしょう。10支族が大陸を移動してくる途中、天山山脈の一地方にとどまった可能性があります。そこに「ヤマトゥ」という地名が残っているのです。
■Q. 確かに符合しますね。でもヘブライの神は唯一神であり、日本の神は八百万といわれています。神に対する概念が根本的に違うような気もするのですが。
■A. そうですね。伝説ですが、アダムはイヴと結ばれる前に女神リリスと結婚しているというのがあります。リリスは、そこで8万の神を生んでいます。似ているでしょう。ただ、現在のユダヤ教はエルサレム起源であり、失われた10支族のユダヤ教とは違うようです。たとえば聖書には10支族が、8ヶ月めの15日に過越しの祝いをしたと書かれていますが、今日、私たちはそんなことはしないのです。ただ、日本の神社では8月15日に“古代の解放の祭り”を行っています。でも、その本来の意味は忘れられていますが。第一、他民族に征服されたことのない古代日本人が、なぜ、“解放の祭り”をする必要があるでしょうか?
■Q. “祭り”という言葉は、非常に宗教的でしかも神道的な言葉ですが、古代ヘブライ語で説明できますか?
■A. ヘブライ語に「マソリット」という言葉があって「伝統」を意味します。そこからきたように思います。
数ヶ国語に精通していたユダヤ人言語学者
ヨセフ・アイデルバーグ氏
■Q. 実によく調べられていて、正直、驚きました。アイデルバーグさんは、聖書を「預言書」として解釈したり、そこから日本の未来を読みとったりするような研究もされていますか?
■A. いえ。それに関してはノーコメントです。私はただ、言語、歴史、宗教、民族学といった点からのみ日本人が10支族の末裔であることを証明しているのです。
■Q. こうした説は、イスラエルではどの程度、受け入れられているのですか?
■A. それはまだ、なんともいえませんが、私が今まで講演をしたときは、出席されていた聴衆の大多数の方が、受け入れてくれました。
■Q. それは、ユダヤ人の方と考えてよいのですか?
■A. はい、そうです。
■Q. 人数にするとどのくらい?
■A. 30~60人……まだ、それほど多くの人ではありません。
ヨセフ・アイデルバーグ氏はヘブライ語と日本語
(カタカナ)の類似性を指摘している
■Q. かなり衝撃的な説であると思うのですが、アイデルバーグさんは自説に信念を持っておられます。日本のアカデミズムも同様ですが、こうした説が受け入れられるのは実に難しいことだと思います。
■A. 『古事記』にアメノコヤネという神が出てきますね。(そう言うと、氏はノートにすらすらとカタカナで“コハノ”と書いた)
これは「司祭」を意味するヘブライ語です。
■Q. カタカナに見えますが。
■A. イスラエルでは小学校1年生でも読めるヘブライ語です。ただ発音は“コヘン”といいますが。
■Q. 似ていますね。
■A. 私の説に反対する人は、確かにいます。でも、彼らは感情的に反論するだけなのです。私は、いつも科学的に証拠をあげるのです。14年間、私は私財を投げうってこの研究に打ち込んできました。そして、これだけの確証を得たのです。
■Q. 今後、どういう活動をされるのでしょうか?
■A. 私にできるのは講演、講演、講演です。それと出版。来年(1986年)には第2冊目(3000語以上の特別語彙集)を出す予定です。そこには、さらに多くの証拠を提示することになるでしょう。どんなに突飛に思えても、真実は必ず認められると信じています。
■Q. 日本人と古代ヘブライ人が同じ祖先(同祖)であると証明されれば、時代が変わるかもしれませんね。
■A. おそらく、近い将来、日本人が失われたイスラエル10支族だということは歴史の常識になるでしょう。
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※ 追記:
ここで大変残念なお知らせです。ヨセフ・アイデルバーグ氏はこの対談の直後、不運にもイスラエル国内で交通事故に遭い、志半ばでお亡くなりになりました。これからのご活躍を期待していただけに、非常に悔やまれます。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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